記録の力 / The power of Recording

Taking notes and reviewing them to enhance productivity can be enjoyable. I'll explore how I can elevate my skills by documenting various aspects of my life.

41歳からの哲学

 

 

 

 

①考えることだけが崇高で世界を良くする、②それに比べてテレビもインターネットも科学技術も全て愚かなものである、といった主張に聞こえる。テレビもネットも利用次第では考える材料になるし、どう活用するのかを考えるのもそれこそ楽しいのではなかろうか。「14歳からの哲学」はニュートラルに考えることの楽しさに誘っていたが、本書は居丈高な印象を拭えず。本を読むこと=考えること、という点も賛成できず(読むだけでは思考は停止する、ショーペンハウエル)。

 

 

哲学者は、「他人からの評価ではなく、自分の基準で評価すること」という考えを根幹に持つ人が多い。ハンナ・アレントも同じことを言っていた。

 

 

人生とは何か、死とは何か、生きるとは何か、といったことを考えることは有益な点は賛成。しかし、「考えることが至高」、「人間だけが考える能力を有する」といった考えそのものもある意味著者の言う「観念」(虚構)に過ぎないとも言える。

 

 

自分の基準を持ち、自分が幸せで他人に迷惑をかけないのであれば、「賢く」なろうが、「バカ」であろうがよいのではないか。

 

 

他人の人生を「バカ」と批判するのも傲慢だし、その人の幸せはその人にしか分からないとも言える。というか、知らない方が幸せな世界も多いだろう。

 

 

考えることは楽しいが、人生の意味を深く考えることで、「生きていることに意味を見出せず、生きていても死んでもあまり変わらない。つまらないなぁ」という方向に向かう人もいるだろう。