2022年の読書メーター
読んだ本の数:34
読んだページ数:10971
ナイス数:219
上流思考──「問題が起こる前」に解決する新しい問題解決の思考法の感想
①しかるべき人たちをまとめるには?、②システムを変えるには?→善意に頼らず、現実を数字で把握させ、長期的思考で行動する、③テコの視点はどこ?→危険因子と防御因子に集中、節約Only思考から離れ、現場で問題を実感する、④問題の早期警報を得るためには?、⑤成否を正しく測るには?→目標を明確に、短期指標も、定量・定性指標の組み合わせ、⑥意図せぬ害を及ぼさないためには?、⑦誰が「起こっていないこと」のためにコストを払う?→問題発生場所はどこか、防止できる最適人は誰か、その仕事をさせるのにどんな報酬方式が必要か
読了日:12月29日 著者:ダン・ヒース
多様性の科学 画一的で凋落する組織、複数の視点で問題を解決する組織の感想
過去に読んだ、「アイデアの作り方」という本に近い印象を持った。具体的なアイデアを実践で活用する。①不均衡なコミュニケーション:リーダーが知らないことなどないと勝手に判断して共有が図られない。リーダー格の人間が発言の6-8割を話し、他は(有益な情報を)共有しない。②情報カスケード:集団の構成員がみな同じ判断をして一方向になだれ込む。③概念的距離:1つの問題に没頭していると、どんどん細部に取り込まれ、そのうちそこにいる方が楽になる→自分の枠組みの囚人になる。
読了日:12月25日 著者:マシュー・サイド
読むだけですっきりわかる日本史 (宝島社文庫)の感想
明治、大正・昭和を復習。日露戦争の頃は外交政策にも長けていたのに、第一次大戦後以降急速にダメ。世界恐慌(1929)も影響したかもしれないが、満州事変(1931)、満洲国設立(1932)、国際連盟脱退(1933)、日中戦争(1937)、太平洋戦争(1940-1945)と軍部の暴走が止まらない。外交も何もなく、無謀に戦争を仕掛けている。 ある種、狭い範囲(軍部)での権力争いに没頭してしまうが故に、大局(世界情勢)については思考停止したと言えるが、現代の大企業も似たようなもんだな、と感じる。
読了日:12月05日 著者:後藤 武士
昭和史戦後篇 (平凡社ライブラリー)の感想
サンフランシスコ講和条約、日米安保条約、沖縄基地問題、朝鮮戦争、吉田茂、鳩山一郎、岸信介、55年体制、安保闘争、ベトナム戦争、キューバ危機、第三次中東戦争(6日間戦争)、東大安田講堂封鎖、第一次石油ショック(第4次中東戦争)。用語としてはよく聞くが、時系列や内容は正直ほぼ忘れていた。 国内経済復興に邁進できた当時と現代では環境において隔世の感はあるが、個々の事象がなぜ起き、今後どう教訓として活かすかを考えることは脳の訓練としては楽しい。
読了日:11月23日 著者:半藤 一利
利益と節税効果を最大化するための収益物件活用Q&A50の感想
実際に投資を行う前に読んだが、投資後に読むとより実践的なアドバイスが多いと気付く。
読了日:11月23日 著者:大谷 義武
NOISE 下: 組織はなぜ判断を誤るのか?の感想
まとめの箇所を読むと内容を把握しやすい。①統計的視点を取り入れ、統計的に考える、②判断を構造化し、独立したタスクに分解する←過剰な一貫性を排除する、③早い段階で直感を働かせない→事実と証拠が出そろった段階まで、直感を行使しない、④複数の判断者による独立した判断を統合する(例:会議だと、意見相互や立場によって影響を受けるが、議論前に、出席者の意見を予め提出させればよい)等。
読了日:11月22日 著者:ダニエル・カーネマン,オリヴィエ・シボニー,キャス・R・サンスティーン
NOISE 上: 組織はなぜ判断を誤るのか?の感想
①バイアス:系統的な偏り、②ノイズ:ランダムなバラツキ、③ルールやアルゴリズムが優れているのは、単純にノイズがないから、④大量のデータがある場合、アルゴリズムの方が人間や単純なモデルより精度の高い予測ができる、⑤ごく単純なルールや式ですら、人間の判断を上回る、⑥これはノイズがないことに加え、微妙な匙加減が入らないから
読了日:11月22日 著者:ダニエル・カーネマン,オリヴィエ・シボニー,キャス・R・サンスティーン,Daniel Kahneman,Olivier Sibony,Cass R. Sunstein
逆ソクラテスの感想
①「キミはそう思うんだろ。ただ、オレはそうは思わない」、②オレたちは誰かの影響を受けずにはいられない。自分がどう思うかよりも、みんながどう思うかを気にしてしまう、③自分が正しいと信じ、ものごとを決めつけて、他に押し付けることの愚、④先入観は、答えがはっきり出ない曖昧なものに、大きな影響を与える、⑤最終的には、威張らないヤツが勝つ、⑥敵を憎むな、判断が鈍る
読了日:11月19日 著者:伊坂 幸太郎
エフォートレス思考 努力を最小化して成果を最大化する
読了日:10月30日 著者:グレッグ・マキューン
起業の天才!: 江副浩正 8兆円企業リクルートをつくった男の感想
①社員にやらせる。評論家だった社員を当事者に変える、② 活躍の機会を与える、③22歳までは歴史を学ぶ立場だけど、22歳からは歴史を創る立場。 江副さんの本を読んでいつもカッコいいなと思うのはやはり、「自ら機会を作り出し、機会によって自らを変えよ。」
読了日:10月28日 著者:大西 康之
サイコロジー・オブ・マネー 一生お金に困らない「富」のマインドセットの感想
①テールイベント:全体の1%以下の行動が、投資の成否を決める、②投資の代償:ボラティリティや恐怖、疑念、不確実性、後悔などに耐えること、③収入-エゴ=貯蓄、④経済的な自立:好きなことを、好きな人と、好きな時間に、好きなだけできるようになること、⑤限られた世界への知識で、自分独自の観点と経験から、世界を説明しようとしている1歳児のようなもの。
読了日:08月09日 著者:モーガン・ハウセル
ソニー再生 変革を成し遂げた「異端のリーダーシップ」の感想
①肩書で仕事をしない、②現場の声に耳を傾ける(毎月1回世界のどこかでタウンホールミーティング)、③決定し、責任を持つ。よく聞く話だが、実際結果を出した人の具体論を踏まえた話は、説得力が違う。リーダーは、コミットメントがないとできない。
読了日:08月07日 著者:平井 一夫
最悪の予感: パンデミックとの戦いの感想
「官僚主義」という用語を調べてみると、「上位の者に対しては弱く、下位、外部の者に対しては国の権威をうしろだてにして尊大、独善的、また、画一的であり、内部では役や仕事の範囲内から出ようとしないで、事を処理しようとし、また、責任をあいまいにする態度、気風など。」読後感じたのは、これは日本政府、大企業だけではなく、米国でも同様だなということ。その中で知的エネルギーを爆発させて事態を改善する人がいるのだな、と改めて思う。行動あるのみですね。
読了日:07月16日 著者:マイケル・ルイス,Michael Lewis
すごい物理学入門 (河出文庫)の感想
何度読んでも圧倒される。人間は動物の一種どころか、自然や物質の一部に過ぎないことをよく理解させてくれる。まだ解明されていない事象につき、次の10年で多く解明され、それに伴ってさらに多くの謎が出てくるだろう。長生きしたくなる理由の大きな一つは、世の中がどうやって成り立っており、人間の視点は如何に狭い世界しか見えていないのか、という点を知ることにある。
読了日:06月05日 著者:カルロ ロヴェッリ
逆立ち日本論 (新潮選書)の感想
養老氏の話し方・言い方は妙に癪に障る一方、内田氏の口調は柔らかい。学んだ多くのことも内田氏の発言。①オープンクエスチョンとして開放的なものと捉えた方がよい、②日常の中こそ興味深いことが多い、③地震・厄災は「起こりうるもの」として折り合いをつける、④言語能力の高さは自由度の高さ。
読了日:06月02日 著者:養老 孟司
数値化の鬼 ーー 「仕事ができる人」に共通する、たった1つの思考法の感想
①日々の行動に迷いがなくなるまで分解してKPIを設定、②目標に繋がる変数・KPIを少なくする(いずれも行動量を増やすため)、③上司と部下の認識差を埋める、④足りないKPIは何かを明確にするのがよいマネージャー。デカルトの方法序説の「解けるまで分解する」の明確性の原理の応用。
読了日:05月16日 著者:安藤広大
プロフェッショナルマネジャーの感想
約10年ぶりに再読。当時とは大きく読み方や印象が変わったのは、自分の置かれた環境の差もあるだろう。環境が人を成長させるのは間違いない。 ①事実を重視(きちんとクラリ)、②数字をシグナルとして背後にある事実を突き止め、俊敏に手を打つ、③組織内に自由なコミュニケーションを定着させる(エゴは厳禁)、④コミットメント=実績を上げる。 新たな環境で、自分の成長を楽しみたい。
読了日:03月29日 著者:ハロルド・ジェニーン
変人力―人と組織を動かす次世代型リーダーの条件の感想
①リーダーは社員が働きやすいよう環境を整えること、②その中には、自ら率先して現場をリードすることも含まれていること、③マクロな事象につき常にアンテナを張り、そこから戦略を構築すること、④戦略をミクロな視点で現場に落とし込むこと、⑤ぶれない軸を持つだけでなく、それを実行できること、⑥専門性を持ちながら、横幅も広げること≒多様な経験を積むこと。樋口さんと会った時にもほぼ上記と同様のことを話していた印象。人格者。
読了日:03月27日 著者:樋口 泰行
働き方2.0vs4.0 不条理な会社人生から自由になれるの感想
本の定義によると、私は「Free Agentとして働くSpecialist」の類型。(i)人的資本を最大化しつつ(①スキルを上げ、②長く働き、③世帯内資本を活用)、(ii)金融資本も利用する。人的資本の基盤は健康という点は非常に重要。(i), (ii)バランスよく拡大することで経済的なストレスは減り、これにより精神的ストレスもかなり回避できるということか。
読了日:03月26日 著者:橘 玲
項羽と劉邦(上) (新潮文庫)の感想
項羽による秦の投降兵20万人の虐殺は覚えていなかった。高校生の頃読んだ興奮に比べると、冗長な印象を受けた。
読了日:03月23日 著者:司馬 遼太郎
なぜあの経営者はすごいのか―――数字で読み解くトップの手腕の感想
①謙虚になること、②話を聞くこと、③数字に明るくなること、④部下を楽しませること、⑤達成可能な具体的なゴールを設定すること、⑥
読了日:03月16日 著者:山根 節
勇気凜々 (講談社文庫)の感想
実話だがやや昔の話でもあり、刺激は足りない。
読了日:03月06日 著者:高杉 良
スタンフォードの権力のレッスンの感想
①権力とは他者とその行動をコントロールする能力→どれだけ他者に必要とされているか、②権力を自己の利益ではなく集団の利益のために行使することが重要、③米大企業のCEOらもその権力の大きさや役割を全うできるかについて悩むという現実、④ヒエラルキーの上位者は有能と判断される傾向→有能さを誇示するよりチームメンバーを気にかけていることを示すことが重要。
読了日:03月01日 著者:デボラ・グルーンフェルド
僕はロボットごしの君に恋をする (河出文庫)の感想
SF。先の展開が読めてしまうので、著者の他作品と比べるとイマイチ。
読了日:02月28日 著者:山田悠介
ハイエク―マルクス主義を殺した哲人の感想
①自由が確保されて幸福が実現する、②そのために特に経済の自由が重要、③競争が必要で規制は最小限に、④競争し自由が確保されていれば、市場の力で調整がなされ、文明は発展する。国家権力との関係で、社会主義、全体主義の愚かさと自由主義の正義を語っているが、会社等一定以上の大きさの組織においても応用できそうな理論だと感じる。
読了日:02月13日 著者:渡部 昇一
Who You Are(フーユーアー)君の真の言葉と行動こそが困難を生き抜くチームをつくるの感想
4つのC. (i) Competence, (ii) confidence, (iii) courage, (iv) conviction. 教訓、①残念会には行くな、主催するな、②来た話は断るな、何が奏功するか分からない。
読了日:02月12日 著者:ベン・ホロウィッツ
これからの世界をつくる仲間たちへの感想
人間がコンピューターの下請けとして働く将来・実情を、具体例で示してくれている。ためになった概念は、①今後一握りの経営トップ以外ホワイトカラーは不要になる、②クラウドソーシングの概念(安価にアウトソース可能)、③ヒューマンコンピューティング(人間が機械の下請作業をする)、④「今できる人類の最高到達点に足跡を残す」といった点。 思考の言語化は、古典でもよく言われていること。続けてきてよかったし、間違っていなかったなと安心できた。
読了日:02月07日 著者:落合 陽一
「無税」入門―私の「無税人生」を完全公開しようの感想
基本事項が多く、あまり役立たず。初めて読むにはよいのかもしれません。
読了日:02月02日 著者:只野 範男
利益と節税効果を最大化するための収益物件活用Q&A50の感想
高い属性(勤務先、年収、資産等)があれば、本書記載の方法は活用余地が高い。また、不動産投資を軸として、他の諸制度(税金、資金調達)を調査することで更に世界が広がる。実際に一歩目を踏み出すことができる人は多くはないと思うが、そういう人がチャンスをつかむだろう。
読了日:02月02日 著者:大谷 義武
「戦略」大全の感想
「様々な方法で現実を理解し、未来を具体化すること」。現実を理解するために使用するのが、5 ForceやSWOT分析等のツール。自分に足りない点(なるべく多くの人を戦略に関与させる等)を改善するのに有益。ツールは今後も実践でより多く活用する。
読了日:01月30日 著者:マックス・マキューン
町長選挙 (文春文庫)の感想
①「迂回しないで成功しちゃったから、思考がダイレクト過ぎるの。公道をレーシングカーで走るのは危険だよ」、②「どっちにせよ、ストレスを抱えて頑張るなんてのはナンセンス。流される、それがいちばん」、③「1年半の出向で人間関係に悩むわけ?終わればアカの他人じゃん」。非常に気楽にさせてくれる、伊良部さん。
読了日:01月18日 著者:奥田 英朗
ドキュメント パナソニック人事抗争史 (講談社+α文庫)の感想
経営トップによって、どんな大きな組織でも朽ち果てると実感できる。逆に、この会社は「好き嫌い人事」から脱却することで随分成長余地があるのではないか?とも感じた。 人事を決める際に、保身、嫌悪、見栄、復讐、といった感情的な要素が入り込むのは理解できるが、純粋に仕事の質や会社にとって何が大切かを基準にすることを常に標榜していれば(そしてそうした規律こそトップの資質と自他ともに認識し、させていれば)、そういった感情的な要素を最小限にできるのではないか。言うは易く行うは難し、だけども。
読了日:01月16日 著者:岩瀬 達哉
インビジブル・エッジの感想
知財の重要性について初めて学んだ。技術とイノベーションの重要性は10年前と比較して更に上がっている筈であり、同時に経営レベルで知財の議論ができる人材は少ないイメージなので、まずは基本的な概念を理解して、実務で活かす。
読了日:01月15日 著者:マーク・ブラキシル,ラルフ・エッカート
読書は格闘技の感想
韓非子、ニューアトランティス(ベーコン)、天才の世界(湯川秀樹)、権利論(ロナルド・ドゥウォーキン)を読もう。
読了日:01月09日 著者:瀧本 哲史
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